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そしてバラモンキングになる|2017年バラモンキング完走記 第13話

2019.03.01 / トライアスロン

第1話からはこちらから

 

ランパート後半です。

かんころ餅トラップから開放されて順調に走ります。

もちろん、ここまで3.8km泳いで180km自転車こいで21km走ってるので速くはないです。

でも、この状態でも走れていることがまず嬉しかったです。

 

光は見えてもまだ気は抜けない

あと21km走れば、遂にFINISH。

この数ヶ月、怖くて怖くて仕方がなかったバラモンキングも攻略が少し見えてきました。

でもまだ気は抜けません。

この疲労困憊な身体。特に脚。

疲れてるだけなら歩けばいい話ですが、もしそれも通り越してアキレス腱や肉離れなどになったらその時点でアウトです。

1〜2km程度なら片足でも、這ってでもゴールしますが、それ以上は無理です。

今回の目的はあくまで『完走』。

それを念頭に置いて脚の様子には細心の注意を払って進みました。

 

最後の折返し

途中歩いたりもしましたが、そうこうしているうちに最後の折返しです。

ここを過ぎればラスト10km少し。

やっと80%くらいの確率で完走できるかも。と思いました。

せっかくなのでボランティアの方に写真を撮ってもらいます。

全てボロボロな状態ですが、ずっと気を張っていたので自然と笑みがこぼれます。

と同時に、あと10kmで終わってしまうのかと思うと急に寂しさも。

 

暗くなる空が終わりを感じさせる

折返しから少し進んでいると、だんだんと暗くなってきます。

一日の終わりを感じつつ、朝からのことを振り返って「本当にこれが今日一日のことなのか?」と不思議な気分に。

暗い道をところどころ照らすライトがこのお祭りの終わりを感じさせます。

まわりを走っている人もみんな苦しそう。だけどみんなどこか充実した顔をしています。

これだけのレース。僕だけじゃなく参加者全員に色んなドラマがあって、それは今日一日のことだけじゃなく、今日に至るまでも苦しいこと、悔しいこと、情けないこと、それぞれのドラマがあってここに立っているんだろうなと思いつつ、もうここらへんから涙腺が緩みます。

まだまだ、フィニッシュしたら号泣してやる。

そう決めて前に進みます。

 

残り2km

残り2km前くらいから、会場のアナウンサーの声が聞こえます。

人のワイワイとした気配も感じだします。

沿道には応援の方や、選手で既にフィニッシュしている人がここまで戻ってきて『おかえり〜』と。

長かった、本当に長かった。

今日のことだけじゃなく、トライアスロンをはじめてからの約10ヶ月。

色んなことを思い出すともうここから涙が止まりません。

何もわからないのに勢いで姫島トライスロンにエントリーしたこと、

ロードバイクもまだ持ってないのにITU宮崎で完走しなきゃいけなかったこと、

フルマラソンが死ぬほどキツかったこと、

夜中に一人で田舎道を走って寂しかったこと、

だからこそ、この何気ない『おかえり〜』が死ぬほど心に染みます。

声にならない声で『あざっす』と何度も伝え、一歩一歩を噛み締めながら前に進みます。

 

フィニッシュ

ゴール100mほど手前からレッドカーペットが敷かれているんですが、そこに見慣れた3つの影が。

家族です。

もう完全に涙腺崩壊です。

子どもたちに『一緒にゴールするぞ!』と伝え一緒に走り出します。

 

 

 

 

 

五島長崎国際トライアスロン、通称バラモンキング、スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195km、遂に、遂に、遂にフィニッシュ。

13時間30分32秒の長い長い戦いが終わりました。

怖かった、苦しかった、でも楽しかった、バラモンキングの称号ゲットです!

 

 

完走後

完走後、ボランティアの方がすぐにフィニッシャータオルを羽織ってくれます。

それを頭からかぶって、本当に完走したんだ、夢じゃないんだと実感します。

姫島トライスロンから数えて約10ヶ月。

初心者だった僕が本当に何にも分からない中で、怖くて怖くて仕方がなかった中で、本当によく頑張ったなと自分で自分を褒めながらまた号泣です。

正直に言うと、今でもこんなにキツイことをしてなにか意味があるのか分かりません。

でも、今日この日のことは絶対に忘れない、僕の一生の宝物です。

レースを支えてくださる運営スタッフの方、休日にもかかわらず一生懸命選手をサポートしてくださったボランティアの方、本当にありがとうございました!!!!

五島列島大好きです!!

 

 

あとがき

長々と自己満足の完走記にお付き合い頂きありがとうございました。

実はこのバラモンキング完走記は書きたいことのまだ第一章、第二章『トライアスロン国内4大ロングレース完走記編』へと続いていきます。(笑

お時間あるときにでも冷やかし半分で読んでもらえると嬉しいです。

 

第二章へつづく。。。