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スイムスタート-うねりに苦しむ|2017年バラモンキング完走記 第9話

2019.02.10 / トライアスロン

第1話からはこちらから

 

 

いよいよ運命の2017年6月11日、レース当日。

午前3時起床です。

4時間しか眠れてないですが不思議と眠くないです。シャワーを浴びてトライスーツに着替えます。

長時間のレースで股擦れなどが起きやすいので、ワセリンもお股にベットベトに塗り塗り。

部屋には1人だけでしたが、なぜか情けなかったです。

その後4時ごろに朝食を食べました。レーススタートの3時間前にとるのが良いと言われていたからです。

これまで必死にトレーニングしてきたのが今日、いよいよ試されるんだなと思いつつ、なぜか現実感のないふわふわした状態でした。

5時頃になり、ホテル前から出るシャトルバスでスイムスタート会場の富江港まで出発です。

バスの中には同じく出場する選手がいっぱい。独特の緊張感が漂っていました。

 

レース概要

このバラモンキング(正式名称:五島長崎国際トライアスロン大会)の概要を今一度ご紹介します。

距離 / スイム3.8km、バイク180km、ラン42km、トータル226km

制限時間 / 15時間

スタート / 朝7時

長崎県五島列島福江島全体を使って行われるレースです。

 

スイムコース - 3.8km

スイムは富江港の1周1.9kmを2周します。

事前に調べた情報では港の中の内海なので、波やうねりはかなり少なく、穏やかな海で泳ぎやすいとのことでした。

3.8km泳がないといけないので、少しでも泳ぎやすいのは助かります。

 

バイクコース - 180km

スイムフィニッシュの富江港からバイクスタートし、まずその周辺を一周。

その後、福江島の東側1周55kmを2周し、その後バイクフィニッシュの福江港近く外濠公園へ向かいます。

かなりアップダウンがあるコースなので、僕の中では一番不安な部分でした。

 

ラン - 42km

外濠公園から島の北側へ片道10kmを往復し1周21km。それを2周して42kmです。

全体の制限時間が15時間。僕の予想タイムは14時間15分〜30分。

バイクフィニッシュ時点で残り7時間残っていればOKと考えていたのですが、それ以下だとかなり頑張って走らないといけません。

3.8km泳いで180kmバイク漕いだあとのフルマラソンは全く想像出来ませんでした。

予想外のトラブルは必ずあると思い、冷静に対処しようと考えていました。

 

富江港到着〜準備

富江港に到着すると、既に結構な人が忙しそうに準備していました。

僕もすぐに前日に預けたバイクが無事華確認したかったので、自分のトランジションエリアへ。

夜中に雨が降ったようですが、特に不具合もなかったのでタイヤに空気を入れて、その他用意してきた補給食やドリンクをセットして準備完了。

早めにお腹の軽量化も済ませて、時間が余ったので座って体力温存&精神集中していました。

まず、今この場所に居れることに感謝しよう。何か一つ上手く行かなかっただけでも無理だった。

やれることは全部やった。そしてここまで来たら、あとは野となれ山となれ。15時間もあるんだから、楽しむことだけを考えて気楽に行こう。

そう心に念じていたら腹が座った感じがしました。

その後、ウェットスーツを着て試泳へ。聞いていたとおり波はなかったですが、ちょっとうねりがあるような。。。

このうねりがこのあと僕を苦しませます。

バラモンキングのスイムスタートは、よくある浜辺からダッシュしてのスタートではなく、入水位置から200mほど沖に出たところに並んでのフローティングスタート。

スタート5分前に位置に付き、並んでいると先程のうねりで結構流されます。

近くの人と『これうねり凄くね?!』と言葉を交わしつつも、ここまで来たら3.8km泳ぐしかありません。

もうどんなことでもどんとこい!前に進むのみ!絶対完走!断固たる決意!です。

 

スイムスタート

いよいよ運命の7:00。

恒例のプアーンという気の抜けたスタート合図とともにみんな一斉に泳ぎだします。

僕の作戦は最初200mダッシュで池の鯉状態を避けて、その後はマイペースで泳ぎ切る作戦。

でも、スタート後100mくらい進んだ状態でまわりを見ると既に集団は抜け出せていたので、想定より早くペースをゆるめて進みます。

2つめのブイをターンして最長のストレートの540m部分を泳いでいたときに気が付きました。

ヤバイ、、うねりが結構凄い。。ブイが見えにくいし方向確認を頻繁にしないと流される。。

6ストロークに1回顔を上げて方向確認していたのを4ストロークに1回に切り替えて進みます。

それでも流される。。

どうしようか。。。と思っているとあることを思い出しました。

ITU宮崎の波とうねりのほうが全然凄かった!

あのときのほうが全然辛かったし、ブイも全く見えなかったし、海水飲んでしまったりと大変だった。

それよりましなら全然大丈夫。

タイムは落ちるだろうけど冷静にフォームの維持と方向確認だけに集中して進んでいきます。

 

2周目

そうこうしているうちに1周目が終わり、一瞬だけ陸に上がる。

水を配ってくれていたので、それで塩っぱくなった口をすすいで水分も補給。のんびりするとキツくなるのですぐに2周目に突入です。

基本的には1周目と同じですが、かなり周りの人もバラけてきていて、人を基準にした方向確認はアテにできません。

より方向には注意しながら進んでいきます。

順調に進んで残り800mに差し掛かったところ、急に右肩に痛みが走ります。。

練習では5000m連続で泳いでいたりしてたんですが、やはり本番での緊張感やペースとは違います。

思っより肩に負担が来ていて、限界に近い感じでした。

でももう残り800m。泳げない痛さじゃないし、右肩。

肩になるべく負担がいかないように、キックを強めてストロークは緩めで進みます。

あと300m、あと200m、近いはずなのになかなか近づかない感覚でもどかしいです。

でも、段々とスイムフィニッシュの賑わう声や音が近づきます。

そして遂に足がつく深さに。そのまま立って約30mほど進んでスイムフィニッシュ。

 

タイムは1時間6分44秒。まさかの72位!

約800人中72位は想定していなかったですし、時間も1時間15分はかかるだろうなと思っていたのでスイムは上出来です!

 

 

つづく

(不定期連載です)

 

昨日のトレーニング

ラン・・・18km(残り160km)