2019.01.21 / デザイン
昨日のブログで
どんな性格・雰囲気・趣向のデザイナーが途中どのような過程を経てこのデザインを完成させたか?を間近で見ること
と書きましたが、それをもう少し詳しく解説しようかと思います。
僕が20歳でデザイナーとしてのキャリアをスタートした会社は、常時5〜7人ほどのデザイナーが働いていました。
とても幸運なことに、今思い出してもみんな腕が良かったです。
基礎がしっかりしていることはもちろん、それぞれの個性があるデザインを作れる人たちだったので、とても勉強になりました。
可愛い・シンプル・男性的・アーティスティック・インパクト...etc
とさまざまなテイストのデザインが作られるのを間近で見られたことは、間違いなく僕のその後のデザインに影響を与えました。
今でも困った時は「あの人の感覚でデザインしてみよう」とかで、その人のテイスト風にデザインすることも多いです。
僕もまだまだ勉強中の身だったので、デザインの本や街で見かけるデザインなどを見まくっていました。(今も見まくっていますが。)
「どうやったらこんなデザイン作れるんだろう、でも自分の担当する案件にこんなデザイン性の高いもの求められていないしな。」と、憧れたデザインみたいなものを作ることを少し諦めていたような気がします。
ある日、継続的にデザインしているクライアントのデザインがガラッと変わっていました。
それまではお世辞にもカッコいいとは言えないデザインでしたし、クライアントもそれを望んでいなくて、その状態でも満足していたんです。
でも、先輩のデザイナーが「こっちのほうが絶対いい!」と作ったデザインがドンピシャだったので、クライアントも納得してデザインの方向性が変わったのでした。
(いわゆるブランディングの一環ですが、この時はまだブランディングという概念自体知りませんでした。)
僕としては物凄く衝撃的でした。
いつも隣りにいる先輩デザイナーが、こうでなくてはという固定概念を脱ぎ捨てて、壁を壊したんです。
しかもむちゃくちゃカッコいい。
そして、すぐそばにいていつも話してる人がそれをしたことが更に衝撃的でした。
なにか僕の中で腑に落ちたというか、自分の中の壁まで壊してもらえたような感覚がありました。
それからも「姉御肌のあの人がこんな可愛いデザインを」とか「不思議ちゃんなあの先輩のデザインはやっぱり不思議だ」とか、その先輩方の人となりを知っているからこそ僕の中で腑に落ちて、まるで自分の物かのように身についていったデザインは多かったです。
最初の会社は人の回転が早い会社だったので、新しい人が来るたびに新しいデザインを吸収できました。
もちろん本などで身につけていったデザインも多いですが、それ以上に僕の根本を作ってくれたのは、20歳〜独立するまでまでに一緒に働いた先輩・同僚デザイナーたちだと思っています。
今からデザイナーとしてのキャリアをスタートする人は、出来る限り在籍デザイナーの多い会社に入ったほうが良いと思います。
それがデザインの幅を広げるので。
ということは弊社は僕一人しかデザイナー居ないので、、ダメですね(笑
でも、多くのデザイナーに囲まれて切磋琢磨するのが正解だと思います。
色んな素敵なデザイナーさん居ますので。