2019.01.10 / デザイン
そろそろベテラン枠に差し掛かろうとしている今日このごろ。
でも駆け出しのころと何一つ変わらずに四六時中デザインで悩んでいます。
昔はもっと経験積んでいけば悩まずにデザイン浮かぶんだろうなと思っていました。
それこそ内容聞いたら一瞬で。
でもそんなこと全く無く、いつも悩みまくってなんとか絞り出しています。
なんで出てこないんだ、なんて自分はダメなデザイナーなんだ。
このままじゃせっかく期待して、楽しみに待っていてくれるお客さんに顔向けできない。。期待を裏切ってしまう。。。
悩んでいるときにいつも思っています。
期待には応えたいんです。
でもそんなこんなで悩みつつもあーでもないこーでもないと真剣にデザインと向き合っていると、ふと良いアイデアが降りてきます。
そこからはアドレナリン全開。早くその降りてきたデザインを確実なものにするため、お腹が空くのも眠いのも忘れて全力で制作します。
完成すると、思い浮かんだアイデアが確かなものだったのと、自分にそれが作れたことに心からホッとします。
嬉しい気持ちももちろんありますが、ホッとする気持ちのほうが僕は強いです。
いつも悩んで作っていると、いくつかのパターンに気が付きます。
案件により様々な状況の中で、冷静で客観的にならないとすぐに同じパターン陥ってしまい時間を消費してしまうのですが、自戒を込めてここに書き記します。
頭こねくり回して、必死で泣きそうになりながらあーでもないこーでもないと考えて、でも出てこない。
こんなのは、あんなのは、といろいろと方向性を探っているうちに、どんどん複雑な思考になっていきます。
複雑になればなるほど、作るのも大変です。
でも大変ながらもなんとか作り上げたとします。
するとあら大変、受け取る側も『難しくてよく分からない。。』となります。
当然です。デザインの良し悪しなんて人は大体3秒で判断しています。
下手したら1秒です。
複雑なものを理解してもらえる時間は当然なく、そのままのよくわからないものとしか受け取らずにスルーされます。
だから、デザインを考えるときも出来る限りシンプルな思考で考えることがベストだと思っています。
その案件の
・何のために作り
・誰に届け
・どんな効果・利益を得たいか
を把握して制作するのは基本的なことです。
でも例えばカフェのブランディングの場合、
20代の流行に敏感な女性に知ってもらって、カフェに来てもらいたい
とするよりも、
20代の芸能人でいうと新垣結衣みたいな女性で、仕事はアパレル系、趣味はピラティスで最近ランニングを始めた。服装は○○系で、おっとりした性格。その人に、仕事終わりや休みの日に、まったり読書しながら過ごしてもらうようなお店にしたい。
とすると、具体的な顔が見えて一気にイメージが湧きます。
上の例は少し極端ですが、具体的な届ける人の顔や目的が見えるとデザインは作りやすいんです。
僕の場合ですが、僕自身『こんなデザイン作ってみたいな』というのはいつもあります。
逆にそれがないとダメだとも思っています。
ですが、上記②で挙げたことよりも、そのエゴが強く出てしまうと、
「なんだか違うな、、お客さんこれじゃ気に入らないだろうな。。」
と思って迷走します。
そのままエゴで作ったものを出す人もいるとは思いますが、たぶん大体の人が『自分で作っときながらなんか違う。。』と思っているはずです。
そんな時はエゴを一旦捨てて、ゼロから考え直すことを僕はします。
本当にゼロからです。
途中まで作っていても全て破棄します。
『破棄してしまったから戻れない。。』という覚悟でエゴも捨てられます(汗)
上記①〜③までで大体のことは乗り切ってきました。
が、人間というのは自分を客観的に見ることは不得意らしく、いざ悩んでいると自分がなぜ悩んでいるか、今回はどのパターンなのか?を客観的に把握するにも時間がかかったりします。
特にエゴが出てしまっている場合は。
でも諦めずに真剣に向き合っていると必ず気がつく、腑に落ちる時が来ます。
どうしようも無い時は、一旦お客さんに見せて意見をもらうのも手です。
大体好ましくない反応が帰ってきます(笑)
でもそれで切り替えられるし、一発で決まるデザインのほうが少ないのでそれでも良いと思います。
あくまで僕の方法論なので異論反論あるかとは思いますが、デザインが出てこない地獄の苦しみは凄い分かるので、一助になれたなら嬉しいです。